板室温泉は那珂川上流の山あいにあり、塩沢温泉とも言われていました。
この温泉は、後冷泉天皇の時代、平安の康平2年(1059年)3月に、那須三郎宗重が狩りのために山奥に入り発見したと伝えられています。

古くから那須七湯の一つに数えられ、温泉の効能から「下野の薬湯」と呼ばれており、湯治の里として親しまれてまいりました。
現在の温泉街もその雰囲気を残し、年間をとおして全国各地から来訪者があります。

昭和46年には、国民保養温泉地の指定を受け、さらに「ふれあい・やすらぎ温泉地」に選定されました。
豊かな自然景観や環境が保護され、他の温泉にはない素朴な湯治場です。

日光国立公園である自然豊かな板室には様々な景勝地が存在します。標高1,200mにある沼ッ原湿原では、ニッコウキスゲやエゾリンドウなど季節の花々が登山者の目を楽しませています。一級河川那珂川の源流である木の俣渓谷では水遊びを楽しむことができ、夏になると多くの家族連れで賑わいます。